孤独のカラ


                            河村亨一


耳鳴りが恐い
崩れて埋まる
砂が攫う
何も見たくない


黒い大きな染みをじっと見てる
震えが止まらない
胸が締まる詰まる潰れる
突き落とされる


縮こまってバランスをとって
目を閉じて
耳を塞いだ


少し眠りたい
吐きそうだから


                       2000年頃